2015年10月16日金曜日

ユネスコへの南京大虐殺登録について、ユネスコの公式文書(英語)にあたってみた。


こんにちは、士林翻訳サービス主任翻訳者の林です。

Facebookで今回のユネスコへの南京大虐殺登録を検証してみたので、
近代史の問題に興味がある方々のために、こちらに転載します。

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一次情報を探した結果、UNESCOの公式サイトで南京の事件のmemory of the world(いわゆる「世界記憶遺産」)へのnomination formのPDF(現状英文のみ)を入手。解読してみると、どうも東京裁判(確か東条英機らが死刑になった裁判)の判決が、登録された文書のかなりを占めているようだ。このPDFの「5.1 Authenticity」(試訳: 「5.1 文書の真実性」)には、「All the Nanjing Massacre Documents collected by the above-mentioned archival institutions are original ones」(試訳:「上記の各資料保存機関に集められたすべての南京大虐殺の文書は原本である」)とある。東京裁判(極東裁判)の文書が中国で保管されていて、それを「登録」(UNESCOでは記憶にinscribre(刻みこむ)と呼んでいる。)したようだ。もちろんそれ以外にもあるが、私の解読がまだ進んでいないので。他にも冒頭のサマリー(要約)は「The above-mentioned items have indisputable authority and authenticity being the
testimony of Nanjing Massacre as a historical fact.」(試訳:上に述べられた文書等には反論の余地のない(原文:indisputable)権威性と真実性があることから、南京大虐殺は歴史的事実である)という文で結ばれているから、日本が今後のUNESCOへの負担額をゼロにしたからといってひっくり返るものではない。中国が喜んで日本が停止した分を引き受けるだろう。そうすると今回却下された「慰安婦」のinscribeもぐっと通りやすくなる。安倍総理や自民党はそこまで考えてUNESCOを恫喝しているのだろうか??
ちなみに死者数に関してこのnomination formが出している数字は"over 200,000"(20万人以上)。死んだ中国人の多くが揚子江に投げ込まれたそうだから、死体の数のカウントが難しかったのだろう。
(ちなみに資金を提供いただける方がおりましたら、このpdfを全文和訳できます。Nohohondes@yahoo.co.jpまでメール下さい)

(今回参照したユネスコのnomination formのPDF: http://www.unesco.org/new/fileadmin/MULTIMEDIA/HQ/CI/CI/pdf/mow/nomination_forms/china_nanjing_en.pdf )

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