2017年8月10日木曜日

ビタリック・ブテリン氏訪日、東京のミートアップに登場!(レポート)


こんばんは。

士林翻訳サービスの林です。

近況ですが…近々立ち上がる新メディア(イーサリアム系)向けに
記事を沢山翻訳していてかなり忙しくなっています。

実際にアクセス可能になったらお知らせできればと思いますが、
課金メディアになるらしいものの日経新聞やCNET Japan、
ITMedia等に記事を提供する予定だそうで
そっちで読めるかもと思います。

日経といえば、BPの方ですが「ブロックチェーンの衝撃」
のNEMの章の翻訳を担当して以来のご縁です。

さて、本題。

先ほど東京で行われたビットコインのミートアップから
戻ったばかりで、渋谷のファミレスでこれを書いています。

なんと、イーサリアム創設者のビタリック・ブテリン氏が訪日しており、
東京ビットコイン会議の「毎週のビットコイン会議」
のイベントでパネルディスカッションを、
OmiseGOのThomas Greco氏と行いました。

(ちなみに私は少し前にOmiseGOのICOのホワイトペーパーを
翻訳しています。Greco氏とメールでやり取りしたので、
声をかけたいと思いましたが、ちょっと無理でした)

忙しい中私も時間を作って参加しました。
開始時間の7時半より少し早く到着しました。
会場は渋谷の「dining & bar KITSUNE」。

会場には100人以上は優に集まり、過去最高の参加者数だそう。
RSVPしなかった人は参加を断られた模様。

ちなみに(ミートアップオーナーの)Roger Ver氏もおり、
Bitcoin.comのステッカーなどを入口で配布していました。

結論から言うと、来る価値のあるイベントでした。

めったに聞けないイーサリアム創設者の肉声を聞けただけでなく、
暗号通貨やブロックチェーンの現状の理解も深めることができした。

(ちなみに、「ミス・ビットコイン」藤本麻衣真衣さんを見かけたので、
前に翻訳を依頼していただいた件でお礼を言おうと近づいたのですが、
(2016年の半減期パーティで一度お会いしていたのですが)覚えてないようで
一瞥、そのままスルーされてしまい。
「藤本さん、リンです!」と笑顔で声をかけられれば良かったのですが、
そんなことが自然にできるようなら、1人黙々とやる翻訳業を仕事に
選んでいません(笑)。一方で、著名ビットコイナーの
Jimmy Hommaさんをお見かけしたので、翻訳の取引先を紹介頂いたお礼を
言う事ができました)

素晴らしいイベントだったのですが、通訳サービスが提供されてなかったため
英語が得意でない方はほぼ理解できなかったようで、
なので、自分が聞きながら取ったメモを若干
お酒が入って不完全ながら、こちらでシェアしておこうと思います。

(ツッコミあればコメントください)



●ビタリック「イーサリアムにおけるスケーラビリティのソリューションとしてPlasmaに注力している」(共著の論文 http://plasma.io/
●Plasmaでは、実現したトランザクションのみがブロックチェーンに載る
●OmiseGOもPlasmaベース
●PoSで実現するスケーラビリティの改善は2-3倍が限度
●Ethereumの現在の能力では株式市場のようなニーズを満たせないが、そこに向け
現在取組中
●ブロックサイズの増加もスケーラビリティ改善の一つだが‥
●ペイメントチャンネル
●(初心者の「なぜイーサを買うべきか」の質問に対し)ビタリック「イーサリアム上で分散型アプリケーションを動かすために必要だから」
●2014〜2015年イーサリアムは「ワールドコンピューター」と喧伝されたが、DApp(分散型アプリケーション)が本当に実現するのにはまだ時間がかかるだろう
●ビタリック「51%攻撃などのcentralization(集権化)に自動的に抵抗するブロックチェーンを研究している」
●ビタリック「イーサリアムのプロトコルの別の言語(例えばGoやC++)での実装は是非皆にやってほしい」
●ビタリック「現状イーサのトランザクションには0.5から50セント分が必要になるが、
Plasma Chainでは0.01セントになるだろう」
●イーサリアムの取引コストは現状高いのでもっと安くなるべきで、そうすれば
利用の範囲が広がる
●Casper(PoS)はまだ稼働してないが、取組みは進んでいる
●ビットコインとイーサリアムのゴールには共通する部分がある
●この一年でイーサリアムの技術開発は進展を見せ、Plasmaもその一つ
●ビタリック「暗号通貨におけるマイナー至上主義は今後弱まっていくだろう」
●(VC社員の質問に対し)ビタリック「VC等がイーサリアムのエコシステムをサポートしたい場合は、有望なイーサリアムプロジェクトを見つけて支援する、あとはイベントの企業スポンサーになる」
Status(イーサリアムOS)のICOが控えている
●「イーサリアムがPoSに移行して採掘がやりにくくなったら?マイナーはどうすればいい?」という質問に対し、ビタリック「ETCやZcashの採掘にマシンを転用するといいと思う。あるいはゲーマー向けにボードを売るのもいい、現在供給不足だから」
●イーサリアムは大学などのアカデミアとも協働している
ビタリック「イーサリアムにおける自分の役割は今後縮小していくだろう」
●ビタリック「チェーン分裂の可能性をはらんでいることは、緊張感の意味で悪いことではない。私がダークサイドに落ちたら、イーサリアムクラシックがある(笑)」
女性「ビタリックさん、イーサをいくら持ってます?」ビタリック「ググってみるといいよ、いいPCスキルの練習になる」(注:たしかRedditで数字を見た記憶が。非公開ではない)

というわけでこの辺で。

士林翻訳サービス 林



2017年7月4日火曜日

このイーサリアム関連記事はヤバい…

こんにちは。

士林翻訳サービスの林です。お世話になっております。

最近の仕事はイーサリアム系プロジェクト
OmiseGoのICO(Initial Coin Offering)の翻訳の
お手伝いでした。既にICOは行われており、
ちゃんとお金は集まったようで、良かったと思います。

それはそうと、つい昨日調べ物でググったりしていたら
かなりヤバイ記事を見つけました。


「ビットコインを追い抜きそうな仮想通貨「イーサリアム」
誕生の黒すぎる理由とは!? 
やはりアノ“陰謀一族”が絡んでいたことが判明!」
http://tocana.jp/2017/06/post_13569_entry.html

これはひどいですね。数字が結構援用されていて
一見ちゃんと書かれたように見えるけど
結論が事実と全く異なる。

一部引用:

「…ここに目をつけたのがロックフェラー系の投資銀行、
JPモルガンだ。彼らはマイクロソフトと組み、
「契約に使える仮想通貨」という比較的信用を得やすい
新たな仮想通貨を開発したのだ。
それこそがイーサリアムなのだ

マイクロソフトはAzureでイーサリアムを扱えるようにしましたし、
イーサリアム創業者が関わるConsenSys社とも協働してますが、
イーサリアム自体は開発してません。イーサリアムは、
若きヴィタリック・ブテリンがビットコイン業界の雑誌の仕事を
している間に着想してペーパーの発表を経てイーサ(ETH)の
クラウドセールにこぎつけたものです。自分はクラウドセールの
規約をセールの少し前に翻訳しています。
マイクロソフトが関わってきたのはもっと後です。

JPモルガンについては寡聞にして知りませんが、イーサリアム系
業界団体のメンバーだったり、Quorumなる別のイーサリアム系
ブロックチェーンの開発に関わっているようですが、
イーサリアム自体を開発した事実はないです。
そもそもETHは本来スマートコントラクトが動くのに
必要な暗号燃料(crypto-fuel)を買うためのもので、
決済が主要な存在目的ではありません。

もう一つ、記事の中でビットコインの2100万BTCという
キャップに対してETHにはキャップがないことで、直接そう
書かずとも「ETHは無価値になる」という結論を出していますが、
ETHはスマートコントラクトの実行のための燃料を
買っているので、イーサリアムブロックチェーン上の
スマートコントラクトは実行され続ける限りETHの
供給を必要とするはずで、
ETHの供給量をキャップする訳にはいかないはず。

またキャップされていない通貨は無価値になるというなら、
法定通貨(円、ドル、ユーロetc etc)で供給量がキャップ
されているものは一つもないわけで…

そもそもETHを「契約に使える仮想通貨」と定義してますが、
法律の契約とSolidityなどのプログラミング言語で記述され自律的に
実行されるスマートコントラクトは別物であることの理解
もないようです。

この記事の著者は「グローバルコンサルティングファームに
勤務するビジネスウォッチャー」
を名乗ってますがサイト内の彼の他の記事のタイトルを見ても
かなり怪しいです。

この記事は検索でも上位に来てるので、
もともと知識がない人は信じてしまうかも
知れません。

と言うわけで。

士林翻訳サービス 主任翻訳者 林